決定前日の堀江社長

 ニッポン放送新株予約権発行が、ライブドアの申請通り差し止めの仮処分が下った。
 きのう、ウチの番組の収録に来たときのピリピリした雰囲気とは一転、堀江社長の安堵の表情がテレビ画面を通じて流れた。忘れないうちにきのうの様子を書いておこうか。
 きのうは夕方5時半頃に、最近注目を集める秘書のO嬢が先乗り。こちらが準備していた質問やリスナーから寄せられたメールを「見せて頂けますか」と入念にチェックし、そこから数枚、紙を引っ張り出すと「これは困ります。これを質問するなら(堀江は)出られません」とぴしゃり言ってきた。彼女は地裁の判断に悪影響を及ぼしかねない質問をされることをとにかく避けようとしていて、放送局のコストや雇用の問題(=リストラを進めるイメージを与える)など直接的なものばかりでなく、「次の勝負どころはどこだと思うか」というフレーズにも過敏に反応した。進めたいのは「提携」であって、決して対立しているようには見せたくないというわけだ。
 O嬢はライブドア堀江社長が置かれている状況がいかに大変か切々と訴え、泣き出しそうな顔をしておろおろし「すいません、制限が厳しくて。う〜ん、どうしようかな・・・。ちょっと担当者に聞いてみます」と言い置いて堀江社長を迎えに行ってしまった。しかし、彼女と一緒に社長を迎えに行ったディレクターによるとその後「担当者」に電話をかけて相談した形跡は全くなかったそうで、たいした演技派、という可能性も強まっている(笑)。
 スタジオに入った堀江社長はO嬢ほどではないが、初対面の出演者2人や我々が敵か味方か、どういうスタンスで話をするのかやや警戒気味。共通の知人の話などを持ち出し、ちょっとだけなごんだところで収録を開始した。