「誤審」のデビッドソン球審は以前にも

 野球に誤審はつきものだとはいえ、日本の勝ち越し点を取り消したボブ・デビッドソン球審はメジャー在籍中の98年にもマーク・マグワイアのホームランを取り消していた。
以下は当時の日刊スポーツより抜粋。

■大リーグ マグワイア 「世紀の大誤審!?」ファンが捕球、消滅した66号

 米大リーグ、セントルイス・カージナルスマーク・マグワイア一塁手の66号本塁打が幻と消えた。20日のブリューワーズ戦の5回、左中間スタンドへ大飛球を放ったが、審判が「観客がフェンスを越えてボールをつかんだ」と判定。本塁打二塁打となる「世紀の大誤審!?」が起こった。(中略)

 5回、マグワイアヘンダーソンの外角直球をとらえた打球は、大きな放物線を描き、左中間席最前列へ飛び込んだ。だれもが本塁打として疑わなかった。記者席では公式記録員が「ただいまの本塁打は66号、推定飛距離は……」と放送し始めた。しかし、二塁のボブ・デービッドソン塁審は「スタンドに入る前に、観客が打球に触れたインターフェア」で、二塁打と判定。二塁上で止まったマグワイアは、不可解で納得がいかない表情を見せた。(中略)

 グラブで「ホームランボール」をキャッチしたのは、ウィスコンシン州の高校体育教師、マイケル・チャペスさん(31)。警察官に身柄を拘束され、退場。地元の警察権を握るミルウォーキー郡保安局で取り調べを受け、試合を妨害したとして罰金518ドル(約7万円)を科せられた。だが、「あれは絶対にホームラン。(身長)170センチのオレが、2重のフェンスから乗り出してボールを捕れるはずはない」と訴えた。
 確かにビデオでは、ボールはフェンスを飛び越えたように見えた。観客は、フェンスより約40センチ手前の鉄鋼フェンス際でボール争奪戦を行った。つかんだ後に押されたチャペスさんは、前のめりになったが、グラブは黄色いポールより下がっていない。周囲の観客も「ホームランに間違いない」と証言している。(後略)

 まあ、マグワイアのホームランも筋肉増強剤による「粉飾」だったんだけどね。駒大苫小牧の問題といい、野球好きとしてはイヤな話が多いなあ。