田原さんちょっと変ですよ

 何をしようにも時間が足りず、かと言って徹夜でやる気力も湧かない。睡眠不足の蓄積か?読んでない本は目の前に山と積まれており、職場のデスクには聴いてないCDの山が。調べたいニュースネタも山積。番組のリニューアルに着手した今年1月以降の疲労がたまってきたのかもしれない。
 リニューアルそのものはよい方向へ進んでいる。先週の企画会議では4時間余りにわたって全面的なブラッシュアップ・・・問題点の洗い出しを行った。「面白いことをやっててもなかなか気づかれない」というのがラジオの常なので、番組の宣伝をどうするか、今後のポイントだ。
 まだ当たってないが、内容は充実しつつある我が番組はともかく、局としては少々困った問題が生じている。詳しくは書けないが、ある出来事に関する論評の「自粛を強要」する指示が全社であったのだ。理不尽極まりない話であり、さらに理不尽ゆえか何の説明もされていない。こういうことがあると、世の中で起きているあらゆることをネタにし、特に自分たちのカッコ悪さもあけすけに語って盛り上がるラジオという媒体はたいへん困るし、現場のディレクターたちが「面倒なことが起きそうだから面白そうだけどネタにするのをやめちゃお」と萎縮するのがもっと困る。「理不尽な指示を無視」することで抵抗しようと思ったが、他の番組でも火を噴いているようなので何人かのプロデューサーたちと相談し、抗議&説明を求める文章を作って提出することにした。


 「小泉総理の訪朝」はどう糊塗しても最低の結果に終わったが、今朝のテレビ朝日サンデープロジェクト」を見ていて首をかしげた。北朝鮮問題に詳しい重村智計早大教授が「今回の訪朝で小泉総理がいかに軽くあしらわれたか」という解説を始めようとしたところ、田原総一郎氏がなぜか激怒。重村氏にまったく喋らせず、さっさと次のテーマに進んで行ってしまった。ゲストに呼んどいてあの扱いはないだろ、とりあえず。
 重村氏が言いかけたのは①空港に出迎えた北朝鮮側幹部のランクが著しく低かったことと、②金正日総書記が小泉総理と交わした最初の挨拶は「年金問題をはじめ火を噴いている国内政局から目をそらすために来たんですね」と読める、ということだ。重村氏は先週の時点から「今回の訪朝についての北朝鮮側の態度は『来たいなら来れば』というものに過ぎず、実のある結果は望み薄だ」と言っていたのでまさに予想通りというところだが、そこを聞いてこそ今回の失敗を教訓にできるというものだ。
 一方の田原総一郎氏は先週から「官邸筋」の情報をずいぶん重く見ているようで、今週も官邸から総理訪朝に同行したゲスト(名前は失念)を呼んでいた。憶測だけど、どうも今回の訪朝を「評価したい風」なんだよなあ。なんか借りでもあるのかしら。

(追記)訪朝に同行し、日曜日の各局の番組に出ていたのは自民党参議院議員官房副長官山崎正昭氏だった。同席していたくせに要領を得ない説明だなあ、と思っていたら北朝鮮問題の専門家ですらなかった。この人のウェブサイトの政策欄を見れば明らかだ。完全なる土建政治家。http://www.m-yamazaki.com/policy/index.html
おまけに、今度の参議院選挙が改選なんだって。選挙区は地村さん一家が暮らす福井県で、今回はにわか勉強のすえ志願の同行。選挙のことしか考えてないのは見え見えで、こういう輩を連れて行くとは何という恥知らずか。