西麻布のバー

 16日の金曜日。番組出演者とマネージャー、僕の3人で飲む。1軒目の超高級焼き鳥屋はごちそうになり、2軒目のバーはこちら持ち。一応「1軒ずつ割った」格好だが払った金額はあっちが2.5倍、と見た。
 2軒目のバーは西麻布にあって、これまでは50代のマスターが一人で切り盛りしていたのだが、きのう久々に行ってみると見慣れぬ若い女の子がカウンターの中にいる。聞くとマスターの娘で25歳だという。単なるお手伝いではなくちゃんとしたバーテンダーだ。カウンターに並べたラムの特徴をてきぱき説明し、まじめな顔でシェーカーを振っている。
 いいよなあ。顔もかわいいんだけど「一生懸命仕事している」ところがとてもいい。そして「プロたらん」とする気概が伝わってくる。すぐに帰るつもりだったが、思わず2杯ほど余計に頼んでしまった。
 そういえばひいきにしている美容師もこんなタイプで、彼女はいつも「自分なりの工夫」を客である僕に施す。毎日毎日、同じ美容院で客の髪を切る、そこまでは同じだけどきのうと今日は全然違う日だ。少しずつ自分に課したハードルを上げていく。絶え間ない自己研鑽、これもプロ意識である。彼女も25歳で、こういうしっかりした子たちに会うと日本もまだまだ捨てたもんじゃないなと思う。
 それとも単に「おじさんは若い女の子に点が甘い」ということかしら(笑)。