23日のお仕事

 きょうはプロ野球オープン戦の中継があるため番組は裏スタンバイ。「裏スタンバイ」とは雨で野球が中止になった時に備えて準備だけしておく、という状態で試合が始まればお役御免である。もっと言うと朝からピーカンに晴れていれば準備もそこそこに普段は行けないソトメシの計画でも立てるところであるが、朝からどんよりと曇りいつ降り出してもおかしくない天気。しかし降りそうで降らない。最初から雨が降っていれば気持ちを切り替えていつもの準備をすればよいのだが、こういう宙ぶらりんの状態がいちばん困るのだ。天気と時計を眺めながら、どういう場合に番組をスタートさせるか編成と協議する。同時に時間短縮で番組が始まったときはどんな構成にするか、ディレクターに内容を考えておいてもらう。
 試合開始は1時半。東京では雨が降り始めたが横浜はなんとか持ちそうだ。「プレイボールがかかればお役御免」ということにしてあるので球場から送られてくる映像に注目して待つ。放送しないことが決まればそれはそれで待機中の出演者を解放しなければならない。10分前の段階ではほとんど雨は落ちておらず、横浜球場のオープニングゲームということで始球式がはじまった。野球ドラマに出演しているタレントがマウンドに上がると・・・ 突然大粒の雨が(笑)。
 結局始球式が終わったもののプレイボールはかからず試合はそのまま中止。お約束に従い番組は1時間遅れで復帰である。番組はよく出来た。しかしスケジュールは狂った。

 4月から個人情報保護法がスタートするため、リスナーの情報を集めるシステムも大幅に変更される。書類の締め切りをすっかり失念していて、野球中継の間に書こうと思っていたのもすっかりずれて、放送終了後に急いで書く羽目に。誰を恨むでもなく自分が悪いのだがあまりの細かさに八つ当たりしたくなるのをぐっとこらえてジャスト午後6時に提出。番組の会議のスタートを遅らせてしまいスタッフに迷惑をかけてしまう。あ〜あ。

 企画会議では4月の聴取率調査週間の内容を考える。スタッフからいいアイディアがいろいろ出る。紛糾はしなかったが形にまとめるのはなかなかたいへんで、時間も5時間コースになり消耗。2ヶ月に1回、必ず訪れる「産みの苦しみ」会議だ。
 終了後、すぐに近くの居酒屋へ。僕と同期入社の営業マンが、僕の地元での知り合い(娘が保育園に通っていた頃、同級生だった男の子のお父さん)と仕事上でつきあいができて、僕が2人の「共通の知人」ということになり飲み会に誘われたのだ。
 最初から「途中参加になる」とは言ってあったものの、店に到着したらすでにラストオーダー。平謝りしつつ、酔っぱらいの間で乗り遅れ感を味わう。店を出て男だけ残り、2軒目は女のコが接客してくれる店に行く。「接客してくれる」はずなのだがお酒を水で割ってくれるくらいで、喋るネタを考えて繰り出すのは客であるこちらである。猫やネズミの交尾の話(生物学ネタね)をして盛り上がるが、世の男がどうして足繁く通いたくなるのかどうもよくわからない。今年22歳と自称する女のコは「万博」という単語を知らなかった。この言葉は改めて説明しようとすると大変難しい、という発見はあった。

 午前3時頃、局に戻る。さすがに使い物にならず。