バリ島で見た闘鶏

 後楽園ホールから帰ってきて、あの雰囲気は15年くらい前にバリ島で見た闘鶏に似ているな、と思った。観光客向けのものではなく、地元の男たちが楽しむもので女人禁制。参加者は各自自分の家の鶏を連れてくる。そして片足に細長いナイフをくくりつけて闘わせるのだ。鋭いナイフは時として相手にも自分にも致命傷を負わせる。見る見る鶏の体は鮮血で染まり、金を賭けている男たちは大コーフン。負けても勝っても深傷を負った鶏はその場で解体され、まわりの屋台で焼き鳥にされるのであった。