まとめてブックレビュー
- 作者: 小川和久
- 出版社/メーカー: アスコム
- 発売日: 2005/11/21
- メディア: 単行本
- クリック: 28回
- この商品を含むブログ (22件) を見る
たいへん売れているようで、書店で平積みになっているのを購入。Q&A方式で読みやすく、図表も多いので日本を中心とした軍事問題を概観するのに役立つ。
- 作者: 佐山和夫
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2006/02/16
- メディア: 単行本
- この商品を含むブログ (4件) を見る
- 作者: 安部司
- 出版社/メーカー: 東洋経済新報社
- 発売日: 2005/10/01
- メディア: 単行本
- 購入: 30人 クリック: 213回
- この商品を含むブログ (231件) を見る
前者は長年、メジャーリーグの面白さを日本に伝えてきた著者が、最近の薬物疑惑などをきっかけに「アメリカ野球はそもそもフェアで健康的なスポーツではないのでは」という疑念にとらわれて書かれた本。後者は食品添加物の元トップセールスマンが、「自分は日本人の食の破壊に手を貸してきた」という思いで書いた本である。
両者とも「メジャーリーグのインチキぶり」や「食品添加物の乱用ぶり」を、悔恨を込めて具体的に挙げているのだが、実はその部分が最も面白い。俊足選手の盗塁を封じるため塁間に水をたっぷり撒くとか、盗んだサインの情報を受けるため三塁コーチャーズボックスにモールス信号の受信機を仕込んだりとか、粒が見えない安物のタラコを溶液に一晩浸ければプチプチに生まれ変わるとか、コーヒーフレッシュが植物油と水と香料と乳化剤で出来ているとか・・・。人間が頭をひねって生み出したものは、その目的があらぬ方向に向いていたとしても凄みを感じるのであった。
ただし『食品の裏側』に関しては食品添加物を摂ったときの毒性について、危険だ危険だと言いながら根拠が示されていない。著者は食品添加物全廃論者ではないが、「じゃあどうすればいいのよ」という気まずい読後感が残る。「食品添加物の影の部分を知った上で使いましょう」というのであれば、何をどれだけ摂ったらどうなるのか、たとえ大したことがなくても言及した方が親切だったと思う。
- 作者: 小関順二
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2006/02/21
- メディア: 新書
- 購入: 1人 クリック: 2回
- この商品を含むブログ (5件) を見る
これは面白かった!仕事で読まねばならない本を差し置いて一気読み。ストップウオッチで打者や走者の走塁、投手のクイックモーションや捕手のスローイングなどのタイムを計ってみると今まで見過ごされてきたものが見えてくる・・・という本。第2章、アメリカの高校生・大学生育成方法も面白い。「教育の一環」などと言わずプロのスカウトが品定めしやすいような「ショーケース」的大会が開かれているのだそうだ。プロになりたい学生たちが参加費を払って個人参加し、混成チームが作られて試合を繰り返す。選手のデータが書かれたスカウトブックも有料で販売。笑っちゃうくらい、徹底的に合理的な精神で貫かれているのであった。野球好きは必読。