駒大苫小牧、監督が「早期復帰」だって?

 http://www.nikkansports.com/ns/baseball/amateur/p-bb-tp5-060309-0013.html
 センバツ出場辞退は「高校野球は教育の一環」という建前に配慮したものだが、今度は「地元や父母ら」の「前監督の復帰を願う声」に配慮したわけだ。「責任をとった」部長も教員を辞めたわけじゃないし、出場できなかった1・2年生だけがダメージを被った。
 高野連も、優勝候補筆頭の駒大苫小牧が先走り気味に出場辞退を申し出たことに驚き、何とか思い留まらせたかったようだ。事件発覚当初、「地元の報告を待ってから」などと奥歯にものがはさまったような対応だったのは、世間の風向きを見ながら「辞退させなくても済む方策」を考えていたからである。「教育の一環」という建前はどうした?
 香田前監督は「野球の勝ち方、勝たせ方」を熟知した人物だと思う。彼がいなくなれば駒大苫小牧野球部“栄光の歴史”にはピリオドが打たれるだろう。あそこまでやってきたのにもったいない。もったいないけど、それが何なのだ?
 結局、大人が自分たちの都合を優先して落としどころを探り、世間様に対してちょっと頭をすくめてみた、それだけのことだ。教育的でないこと甚だしい。