小林信彦さんがこっちを向いた!

 「週刊文春」での小林信彦さんの連載コラム「本音を申せば」冒頭に、ついにウチの番組の名前が登場。聴取率で1位を取ったときのように嬉しいよ。
 小林さんといえばコラムの中でもしばしば言及しているように、ラジオのヘビーリスナーであり、伊集院光の天才ぶりに早くから注目するなど、たいへんな目利きなのである。僕がかつて担当していた番組を、海のものとも山のものともわからない段階から褒めて下さったこともあった。おかげで業界内外での評判に一挙に弾みがつき、その番組はうまく軌道にのることができた。どっちの方角に住んでいらっしゃるか知らないのだが、僕にとっては足を向けて寝られないような人なのである。
 で、今回ウチの番組に触れてくれたことがなぜ嬉しいかというと、ラジオの目利きの小林さんは長年、裏番組のヘビーリスナーだったからである。オセロの駒を終盤でパタパタひっくり返したような、というか、こっちで面白いことをやっているのにようやく気づいてくれましたね、お待ちしてました、と言いたい感じなのだ。真面目な話、長年慣れ親しんだラジオの聴取習慣を変えさせるのはなかなか難しい。聴取率調査週間のゲストブッキングで一発狙うのも大事だが、日頃のクオリティを上げて品質のムラを減らしていくこともまたリスナーを振り向かせるためには重要なのだ、と決意を新たにするのであった。