「亀田のアレレ」について

 2日に行われた亀田興毅のタイトルマッチ。判定が午後10時前だったので、TBSラジオ「アクセス」のご意見受付電話は「TBSのテレビに電話がつながらねえぞ」という抗議が山と来て大変だったそうだ。バトルトークのテーマは「近所の児童虐待に気づいた時の対処」だったのだが*1
 ちなみに「ストリーム」では、きのうは勝谷誠彦さん、きょうは生島淳さんが「亀田バブルに与しない」立場から苦言&コメント。ポッドキャストはここで聞くことができます。http://tbs954.cocolog-nifty.com/st/
 
 勝谷さんに関してはバブル真っ最中の、相当踏み込んだ発言だったため、リスナーの皆さんから「勝谷さんをクビにするようならTBSラジオは金輪際聴きません」というメールも多数頂いた。北朝鮮じゃないんだから上からそんなプレッシャーがかかったりしませんって。来週も勝谷さんは出ますからご心配なく(笑)。
 試合の翌日出て頂いた、生島淳さんによる重大な指摘は「ボクシングのジャッジ(=採点する人)は主催するジムが選ぶことになっている」という点だ。今回のジャッジ3人を選んだのは亀田が所属する協栄ジム。審判というと我々は「第3者的な公正」をついついイメージしてしまうのだが、ボクシングの場合そういう制度になっていないのだ。きょうの朝刊を読んでいてもこの「そもそものしくみ」に言及しているのは朝日新聞くらいだった。コメンテーターがあちこちの番組で指摘していた「必ずラウンドごとに点差をつけなければならない」なんて制度は枝葉末節なのである。ジムが選ぶのだから当然アゴアシつき、中米のジャッジには「中米寄りでいいよ。残りの2人はこっちだから」という調整すらも可能。それでいいと言っているのではなくプロボクシングはそういう前提で行われているのである。

 亀田興毅は以前このブログでも書いたが注目を集め始めた頃後楽園ホールで観たし、才能のあるボクサーだと思うがまわりの大人が足を引っ張っている。タイ人ボクサーとばかりやらせず老獪なテクニシャンと対戦して経験を積んでいればあんな試合にはならなかったはずだ。強豪のいないWBAライトフライ級でも、ホームタウンデシジョンが当たり前だとしてもこのままでは長期にわたる防衛は難しいだろう。

*1:翌3日は亀田判定でバトルしていました