昭和天皇、A級戦犯靖国合祀に不快感

 日本経済新聞のスクープ。
http://www.nikkei.co.jp/news/shakai/20060720AT1G1700819072006.html

 Webでは記事のごく一部しか載っていない。「スクープは買って読んでね」ということで、もちろん買って読む価値がある記事である。
 75年11月を最後に昭和天皇靖国神社を参拝しなくなった。その理由については「A級戦犯合祀が原因」という説と「三木総理の参拝が『公人か、私人か』で政治問題化したから」という説があったのだが、昭和天皇の意思は前者だったことが(この史料が確かなものであるとすれば)明らかになったわけだ。

 「小泉総理は8月15日に靖国を参拝する」という見方が強まっていたが、もしそうだったとしてもかなり水を差されたに違いない(本人は認めないだろうが)。今後、政治的な影響が出てくることは必至である。法的には象徴であり、政治的能力は失われているはずの「昭和天皇の意思」が影響を与えていくところもたいへん興味深い。

 昭和史の史料としても超一級と思われる。全文読んでみたい。日経、出版しないかな。

追記:日本経済新聞はこのメモ(冨田朝彦元宮内庁長官昭和天皇の発言を書き留めたもの)を明日から連載するそうだ。