イラクの人質3人が解放

明日の担当コーナーの台本を書いてそろそろ帰ろうかと思っていたら、
イラクの日本人人質3人解放」のニュースが飛び込んできた。
拉致からちょうど1週間、アルジャジーラの報道は全く同じ曜日と時間だ。
スタンバイに使っている会議室で、テレビを見ながらスタッフと明日の対応を考える。おそらく人質になっている間のことや、犯行グループから託されたメッセージなどが徐々に明らかになってくるだろう。
番組の大半は予定通りの内容で行くこととし、ニュースコーナーでイラクと電話をつなぐかどうか、明日の状況を見てから決めることにする。
生番組の場合、実はこのサジ加減がとても重要で、あらかじめ決めたことを放送するだけでは録音番組と一緒だし(そういう生番組は存在する。僕はそういう番組を「暗黒大陸」と呼んでいる)、かと言って事前に何も決めていないとやっつけ仕事になってクオリティが低下する。
しかもイラクとつなげばいい、ってもんでもないのよね。その時、いちばん聞きたいことを最も適切な人に聞くべく、人選と内容の絞込みはディレクターにとって最大の腕の見せどころだ。

ところで、僕らは番組制作班になるわけだが、それとは別に定時ニュースや泊まり込みでニュースをウオッチする「ストレートニュース班」という人たちも存在する。この局の場合、1週間ローテーションで泊まりのニュースデスクの番が回ってくるが、さっきも書いたが先週木曜日夜といえば3人が拉致された日で、同じデスクが2週続けての大当たり。
栄えある大当たりデスクは26歳の女性スタッフで、僕らの番組のディレクターのひとりでもある。きょうの昼間は音楽コーナーでゲスト対応をしていた。大変だったろうが、さぞかしいい経験になっただろう。

大変と言えばもう1人、新しく就任したニュース班の部長は、きのうの夜の「イラクで日本人2人が行方不明」というニュースを受けて夜中に出社し、きょうの夕方のニュースまで担当して、午後6時過ぎにへろへろになりながら帰宅。そして午後9時前に解放の連絡を受けてまたまた出社。気の毒だけどそれもお役目、仕方がない(笑)。