ステーションイメージ

 リニューアルしたわが番組について。
 旧知のスポーツジャーナリスト氏(50代)が「面白くなったねえ」と言ってくれた。ウチの編成局長は「詰め込みすぎで慌ただしいけど、スタート当初はそうじゃなきゃ」と可能性は感じている模様。仲の良い某プロダクションのマネージャー氏は「これを某FMで放送したら圧勝なんだけどなあ」と発言。いやあ、大手FM局でもこれだけ手数をかけるのは無理でしょう。この局だからできてるんですよ。

 しかしマネージャー氏の意見には一理あって、ラジオもテレビも「局のイメージ」というのがある。僕が仕事をしている局はおそらく、良く言えば安定した老舗のブランド、悪く言うと古ぼけたショーウィンドウに古くさい商品がいまだに陳列されている感じだろう。番組開始以降、5年も経つとシステムそのものも古くなる。15年以上もやっていれば自浄作用すら働きにくくなるのだが、あえて開き直っている気配も感じられ腹立たしい。これを書くと局と番組がほとんど特定されるが、虫だの鳥だのの声で番組を終えるのはやめろ!少なくとも毎日やるな!まさか後続番組を妨害しようとしているんじゃないだろうな。あなたたちは一時代を築いたが、「未来」はもうないんだよ。

 60代のベテランパーソナリティたちが、往年の名人芸を語ったりする。それ自体が名人芸の域で、古典落語などはまた注目を集めそうな気もするが、それは30〜40代の僕らくらいの人間が「もう一度捉え直し」をしてこそ一時的なブームに終わらず伝わっていくような気がするのだ。「オリジナルを知らないお前らは黙ってついてこい」ではいくら高齢化社会でも現役世代の興味を惹くことはできないだろう。

 多くの人に気づかれるべく、聴取率調査向けの番宣スポット(CMの空き枠で放送する)をどんどん搬入する。古くさいステーションイメージを崩すべく。