戦後は終わり、戦前が来たのか?

 レーティングもいよいよ大詰めだ。
 TBSラジオ「荒川強啓・デイキャッチ」では毎日、リスナー投票によるニュースランキングを放送しているのだが(最近、あちこちで類似企画をやってるがたぶんここが元祖)、8月6日付のランキングは1位が「広島原爆の日」だった。http://www.tbs.co.jp/radio/dc/ranking/index-j.htm

 それがどうしたの、と言う人もいるかもしれないが、このニュースが1位になるのはここ数年、なかったはずだ(たぶん)。イラク戦争をきっかけに、戦争に関するニュースへの関心がぐっと高まっているような気がする。巻き込まれるだけじゃなくて、自分たちの国が積極的に戦争に加担するという形も含めて、いつもの年より「戦争」が具体的な形で想像できるようになってきたような気もする。そしてこの傾向は、しばらく続くだろう。

 ただし、ニュース番組の側がそうした視聴者のニーズをとらえきれていない。ある程度仕方がない部分はあるが、放送される映像は政治家の発言と被爆者の声と灯篭流しだ。死者を悼み、傷ついた人に思いを致すのはもちろんだが、「これから起きうる戦争をどうするか」がみんなの関心を捉えているような気がしてならない。