ディープブルー

 イギリスBBCお得意の自然観察ドキュメンタリー。ディスカバリーチャンネルを見ていても思うのだが、「どうやって撮ったんだろう」「よく撮ったよなこれ」というシーンの連続。かつてラジオの特番のため、アフリカのガボンで野生のゴリラを探して数日間山中を歩き回ったことがあったが、目指す野生動物に出会うには膨大な無駄足と空振りが欠かせない。「ディープブルー」も総撮影時間7000時間を90分程度に編集しているそうだが、6900時間くらいは何も映ってないフィルムなんじゃないかしら。
 見に行った他の人に聞くと「癒し系かと思ったら案外捕食シーンが多い」という反応が目立つ。シャチがアシカの子供を海中に引きずり込んで弄ぶ場面は日本の動物モノTV番組でも放送されたことがあるはずだ。これはフィルムの権利を買って放送しているためだが、それに加えてオリジナルの取材もして、毎週番組にしてる訳だから、日本の動物モノTV番組ってレベル高いよな。そうそう、「ディープブルー」を見ていて動物の名前のテロップや生態の解説が欲しくなったのはその手のテレビの見過ぎなのかもしれない。