質問にお答えします。

 映像関係の専門学校に通っているという方から「選曲」と「編集」とはどういう仕事か、という質問のメールをいただいた。答えを書いてさっき送ったのだが、せっかくなのでこちらにも転載。間違ってるところがあったらご指摘下さい。特にradioyaさんよろしくお願いします。

 ・・・・・・・
 「選曲」という仕事についてですが、文字通り「曲を選ぶ」ことが選曲です。ラジオの場合は番組中に放送する曲を選んだり、お喋りの裏でかけるBGMを選びます。選曲は番組のディレクターや、DJなどの出演者がやるケースもありますし、音楽を重視する番組では別に選曲担当を立てたりもします。この場合の「選曲担当」は番組の構成を手がける人が兼ねるケースが多い・・・ というか構成と選曲は不可分なので、同じ人がやるのが通例です。つまりラジオにおける「選曲」はディレクターか出演者か構成者の仕事の一部、ということになりますね。
 テレビでの「選曲」が独立した仕事として成立しているかはよく知りません。ドラマではオリジナル曲を作曲家に作ってもらうことも含め、演出家の仕事の一部だと思います。トーク番組や情報番組で使われるBGMは、オリジナルではなくすでにある曲が主に使われますが、これはディレクターが「こんな感じで」と発注し、上がってきたサンプルの中から選んでいるようです。こういうサンプルを作る仕事も広い意味で「選曲」と言えるかもしれません。
 「編集」との違いについてですが、編集とは「音声や映像を切り貼りして完成形に近づける」という作業のことを指します。その過程で音楽を挟み込んだりBGMを乗せたりすることもありますが、その曲を選ぶのは演出する人の役目です。ラジオの場合は通常、ディレクターが自分で編集しますが、テレビの場合はより技術が必要とされるので分業するケースが多いようです。

 これで答えになってますでしょうか。映像関係の専門学校に通ってらっしゃるそうですが、技術系か制作系かわからないので質問の趣旨とずれているかもしれません。何かありましたらまたご連絡下さい。
 ・・・・・・・(了)