肝、焼ける

肝、焼ける

 北海道の方言なのだそうだ。僕は1回も使ったことがないけれど、「まだるっこしい」とか「じれったい」気分を表すらしい*1朝倉かすみ『肝、焼ける』は30過ぎの女の、身をよじりたくなるようなまさに肝焼ける短編が並んでいて、僕はこういう話は嫌いではない。札幌の話が2つ、稚内とその近くの話が2つ、人口1万人弱程度と思われる田舎町の話が1つで、どれも土地勘があるというか風景が浮かぶので登場人物の心理描写もますますリアルに感じる。元気が出る他の4編もいいが、どうしようもない、持っていき場のない感じの「春季カタル」が刺さる。
 読みながらiTunesにCD入力。古めのCDは相変わらず読み込みの最中に止まってしまうので、まだるっこしいがWindows Media Player経由で取り込んでいく。きのうはCD書き出しも途中で止まるというトラブルが発生し、ウチのVaioiTunesはとことん相性が悪いと見える。
 Amazonに頼んであったCDが続々と届き、次々にチェック。
 ユッカ・エスコラユッカ・エスコラasin:B0009MHJIKウィリアム・ベル「The Soul of a Bell」asin:B00006878Q、マリア・リタ「Segundo」asin:B000AYEIXQセルジオ・メンデス「Timeless」asin:B000CNEC0Yソロモン・バーク「Home In Your Heart」asin:B0000032DO 。新譜から60年代シャウト系ソウルの基本盤まで、地域的にも北欧から南米までとめちゃくちゃだが、どれもなかなか。
Soul of a Bell Segundo タイムレスHome in Your Heart-Best of

 きょうは夕方から新宿で旧知のベテラン放送作家さんと同い年の喋り手さんの男3人で飲み会である。

*1:北海道ネタのサイトhttp://homepage2.nifty.com/maerd/ezo/hokka1.htmlを見ると「肝焼ける」とは「気がかりで落ち着かない。いらいらして腹立たしい。現在はあまり使わないようだ」とある。このサイトの北海道方言の一覧はなかなか懐かしく楽しい。