ラジオの仕事に就くには

6月5日付のエントリーにコメントして下さった高3Machuさんにお返事。
ブログにも訪問しまして、今時の女子高生のポップな感覚を味わいました。
ん〜、かわいい。そして10年後恐るべし(笑)。
http://yaplog.jp/rockingirls/ 

はてな」住民でなくメアドもわからず、直接返事ができないのでここに書くことにします。読んでね。


質問は「将来ラジオに関わる仕事に就くために、進むべき大学の学部はどこか?」ということだと思いますが、結論から言うと「どこの学部を出ていてもラジオの仕事はできる」と答えておきましょう。

僕自身は文学部史学科日本史学専攻の出身ですし、同僚も「法学」「政治学」「経済学」「物理学」「数学」「化学」「電気工学」「中国語学」「哲学」「教育学」等ホントにバラバラです。どんなルートを通ったって、ラジオの仕事はできます。身の回りにはいませんが「薬学」とか「看護学」なんてのを修めていれば、かなり珍重されるかもしれない。
文系でも理系でもいいですが、何かの学問を軸にして「世の中の切り取り方」を学ぶと、あとあと役に立ってくると思います。僕がやってた歴史学なんてのは、それに近いかもしれないね。

あとは「ラジオに関わる仕事」をどんなイメージで捉えているかがポイントです。ひとくちに「ラジオの仕事」と言っても、いろんなジャンルがあります。
技術職か、制作職か、営業職か。あるいは出演する側か。僕のように「放送局に就職する」っていう手もあるし、プロダクションに就職してディレクターの経験を積んだり、放送作家になるという道もあります。大手に就職するのでなければ、仕事を始めて食えるようになるまで、若干の修行の時期(=要するに収入が低い)が生じると思います。習うより慣れろの世界でもあるので、学生のうちにそういうジャンルのバイトを始めとく、という手もあります。

あと、海外の大学で教えている「ラジオ学、テレビ学」についてですが、テレビやラジオの制作手法を実地で学ぶ学問ではなくて、「マスコミ学」「ジャーナリズム学」の1ジャンルだと思います。つまり、ラジオやテレビのあり方を考える、実践とはやや遠い学問です。これらの学問はアメリカでさかんですが、日本にも扱う学科は存在します。詳しくは下記サイトを見てみて下さい。なんとなくイメージがつかめると思います。ただし、マスコミ学科に進んだからメディアへの就職に有利、ということもあまりありません。そこは冷静に判断して下さい。

http://manabi.benesse.ne.jp/doc/g40_shinro/learning/l_main020.html

http://www.gakkou.net/cgi-bin/daigaku/navi.cgi?bnc=02012

ラジオやテレビなど、表現に関わる仕事に就くには、「自分が表現したいこと」をよ〜く考えた上で、それを面接でアピールする技術を身につけた方がいいかもしれません。でも、そういう技術を身につけるのは就職活動3ヶ月前で結構。自分の中身を高め、キャパシティを広くし、他人に指図できる力量を身につけることが大事です。

答えになっているでしょうか?では、大学入試の健闘を祈ります。