40歳の手習い

 40歳の手習いで、自動車免許を取ることにした。銀行口座はおろか、ビデオ店の会員証を作るのにも運転免許の提示を求められる昨今、国が保証する顔写真入りのIDはパスポートくらいしかなく不便を感じてはいたのだが、ここ数年「車じゃないとろくに動けないところ」に行く機会が増えたのも理由のひとつ。土曜日の夕方、近くの自動車学校へ申し込みに行ってきた。
 初日はそのままガイダンスと適性検査、学科の初回分を受ける。適性検査は知能検査と性格診断みたいなテストで(監修にはあの『頭の体操』の多湖輝先生も名を連ねていた)、もういい大人だから性格診断は温厚そのものという結果だったが、反応速度の低下はいかんともしがたい。適性は5段階評価の3であった。三択しかないロールシャッハテストの結果「固定観念にとらわれがち」と診断されたのはやや納得行かないものの。
 
 今朝は朝1講目で実技の第1回、シミュレーターみたいな機械に乗る。運転免許とは自他の安全確保と自動車を意のままに動かせる技術の習得によって得られるのだな、と理解はしたが理解したからうまくなるというものでもない。他人に迷惑をかけないためには少し余計に練習した方がよさそうだ。